平均関数の機能

平均関数は、引数に指定されたセル範囲に含まれる数値の平均を返す関数です。指定したセルに数値以外のデータ(空白や文字)があった場合、そのセルは無視されます。

平均については大丈夫でしょうか。数学の範囲になりますが、複数の数値に対して、全て足し合わせたあと、数値の個数で割った値のことをいいます。平均関数は平均点の計算などによく用いられます。

平均関数の書式

平均(セル範囲)

セル範囲
平均値を求めたいセルの範囲を括弧内に記述します。

平均関数の実行例

実際に平均関数をどう使うのかを見てみます。

ABCDE
1氏名身長
2佐藤170
3鈴木165.5
4宮下168
5田中179
6松本172.5
7
8平均
9

このような感じでセルに数値が入力されているとして、そこからB2~B6の値を平均して結果をB8に表示したいとします。この時、平均関数を使うと便利です。では平均関数を使ってみます。B8に「平均(B2:B6)」と入力してみます。すると、セル範囲内の値が全て足し合わされて、その値を個数5個で割ることで得られた、平均化された数値171がB8に表示されます。平均関数は値を全て足すこと、個数を数えること、割ることを自動的に計算してくれる便利な関数です。(170+165.5+168+179+172.5)/5=171

ABCDE
1氏名身長
2佐藤170
3鈴木165.5
4宮下168
5田中179
6松本172.5
7
8平均171
9

引数に文字列や0がある場合

平均関数は引数に指示されたセル範囲の全ての「数値」の平均を求める関数でした。なのでセル範囲に数値以外の文字列や空白セルが含まれている場合は、そのセルは無視されます。実際にやってみます。

ABCDE
1氏名身長
2佐藤トカトントン
3鈴木165.5
4宮下168
5田中179
6松本172.5
7
8平均171.25
9

引数B2:B6の範囲は変えず、B2だけを文字列にしてみました。するとB8の数値も、合計がB3~B6を足した合計685に個数4を割った数値171.25に変わっていて、文字列のデータのみが無視されたことがわかります。空白の場合も同じように無視されます。(165.5+168+179+172.5)/4=171.25

では範囲のどれかに数値0が入力されていたらどうなるでしょうか。

ABCDE
1氏名身長
2佐藤0
3鈴木165.5
4宮下168
5田中179
6松本172.5
7
8平均137
9

身長0cmなんて人は現実にはいないでしょうが、セル範囲を変えずB2だけ0にしてみました。するとB8の計算結果は137となり、文字列だった場合の171.25と、異なった結果になっています。なぜ計算結果が違うのかというと、これはB2のセルの内容が0で数値だったため、平均関数は、平均で割るときの個数に数値は含まれる仕様ですから、平均関数の計算結果に違いが出たというのが理由です。(0+165.5+168+179+172.5)/5=137

ゼロと空白だと同じ、ないもの同士だから計算結果は同じじゃないか?と思いがちですが、実は明確に別のものとして扱うことが決まっています。

「0」←数値
「 」←文字列(スペースです)
「文字列」←文字列
「」←空値

基本情報試験でもどっちが数値か迷う時があるので、意識して覚えましょう。平均関数でした。

平均関数